祭りを通して地域に誇りが持てる子どもに育ってほしい

名前:中村悠加さん
職業:市役所嘱託職員
家族構成:夫妻・娘2人・息子1人
金沢で2年間学生時代を過ごした後、生まれ育った能登町に戻った中村さん。
現在は、同じく能登町出身の夫と3人の子どもと一緒に暮らしています。
能登町といえばキリコ祭りが有名ですが、中村さんが能登町に戻った大きな理由に、祭りをはじめとする地域の人々との温かいつながりがありました。
学校を卒業したら能登町に戻られるつもりだったのですか?
特に戻る予定だったわけではないのですが、ちょうどコロナ禍で就職先が少なかったということと、人づきあいという面で、能登町の人が自分にとっては親しみやすいなというのがあって。
今は帰ってきてよかったなと思っています。

能登町での暮らし、また能登町での子育てはいかがですか?
能登町のいいところは、何より人の温かさですね。
町民が少ないからこそ、私が子どもと一緒に買い物や散歩をしていたら、「〇〇の子ども?〇〇の小さい時にそっくりやわ~」などと、旦那さんを子どもの頃から知っている方に声をかけてもらえたりして、人のつながりを感じられます。
子どもがまだ生後3週間の時に、「今ではこんな小さい子を見ることがほとんどないから、今日はいい日になりそうだわ、ありがとう」と言ってくれたおばあちゃんがいて、こちらまで温かい気持ちになりました。
また、例えば買い物をしている時などに、重いものを持っていたら手伝ってくれたり、何か困っていたら助けてくれたり、たとえ知り合いじゃなくても助け合う、そういう優しさが当たり前なんですね。
自分の子どもにもそんな優しさを持った人になって欲しいし、能登町に住んでいたら自然とそういう子に育つんじゃないかなと思っています。

能登町の子育て支援や保育所について、よかったことはありますか?
出産お祝い金、オムツ配布、保育料の無償化などのサポートはとても助かっています。
保育所では、子どもの数が少ないからこそ目が行き届き、1人1人を見てもらえているとすごく感じますね。
また、保育所の遊具を使ってもいい時間帯があって、子どもを遊ばせることができるのもありがたいです。

能登町の一大イベント「祭り」は、中村さんにとってどういうものですか?
心の底から楽しいものだし、祭りがあるから能登町のこと好きだなって言えます。
お店とかそういうものは何もないかもしれないけれど、祭りがあるこの町を誇りに思いますね。
学生時代の友達からも「うらやましい」って言われます。そんな祭りの楽しみ方を知っていてよかったなと思います。
あばれ祭り本番の1週間前くらいから、夜に町内で集まって一緒にごはんを食べたりする機会があるのですが、子どもたちもママ同士もすごく仲良くなります。移住して来た人もすぐになじんで、「祭り楽しい!」って言っていますよ。
うちの子どもたちは、まだ子どもキリコに参加できる年齢ではないのですが、保育所でのお祭りごっこを真剣に楽しんでいて、家に帰ってからも祭りの真似をして遊んでいるほど。これは能登ならではだなと思いますね。
祭りの時期は、お盆やお正月と同じで他のところに住んでいる人もみんな帰って来るんですね。だからもし将来、子どもたちが違う場所に住んだとしても、祭りのために帰ってきてくれると思いますし、祭りを通して自分の生まれ故郷に誇りを持ってほしいと思います。
